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時間資本を増やす住まい
タイムス住宅新聞 連載「お財布とヒトにやさしい住まいのヒント」|一級建築士 村山 創
年始を迎え、「今年はこんな一年にしたい」「新しく何かに挑戦したい」と目標を立てた方も多いのではないでしょうか。しかし実際には、「やりたいことはあるけれど、時間がない」と感じている方も少なくありません。新しいことを始めるために必要なのは、才能や根性よりも、まず「時間」です。
時間を生み出すためには、何かをやめるという選択もありますが、もう一つの方法として「時間をつくる仕組み」を取り入れることができます。その代表例が「時短家電」です。現在は、洗濯乾燥機、自動調理機、自動掃除機、食洗器など、家事を助けてくれる家電が数多く登場しています。わが家でも洗濯乾燥機を導入しましたが、これにより「洗濯物を干す」という家事がなくなりました。洗剤の投入から洗濯、乾燥までボタン一つ。天候や時間に左右されることもなく、家事の負担が大きく軽減されました。
また、自動調理機と炊飯器を組み合わせることで、隙間時間や外出前に食材をセットしておけば、指定した時間に温かくおいしい料理が完成します。その間に生まれた時間を、家族とのふれあいや学びの時間に使えるようになり、暮らしの質や充実度が大きく変わったと実感しています。興味深いのは、家事を「自動」に任せるようになったことで、たまに自分で行う家事の価値を、以前より強く感じられるようになったことです。料理をすることの楽しさなど、毎日義務として行っていた時には気づかなかったことが見えてきました。
お風呂も自動化しています。タイマー機能を活用し、帰宅時間に合わせて浴槽に湯はりをしています。寒い外から帰ってきて、すぐに温かいお風呂に入れる――それだけで、日常の幸福度は大きく高まります。これからの季節には特におすすめです。
さらに見直したいのが「買い物と時間」の関係です。安いからとまとめ買いをして、家の中にモノを溜め込んでいないでしょうか。実は、収納スペースにも「家賃」がかかっています。保管するための場所、管理するための手間、探す時間を考えると、必要な時に必要な分だけ購入した方が、合理的な場合も多いのです。モノをシンプルにすると、把握しやすくなり、判断も早くなります。特売情報を追いかける時間が、知らず知らずのうちに大きな時間ロスやストレスになっていることもあります。
時間は誰にとっても平等ですが、使い方には大きな差が生まれます。始めは贅沢だと戸惑うかもしれませんが、あなたの時間は無料ではありません。ぜひ一度、自分の時間の使い方を見直し、「自分にしかできないこと」「本当にやりたいこと」に時間を使ってみてください。きっと今年の年末には、今とは違う景色と、大きな変化を実感できるはずです。