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固定費を下げる工夫②:給湯とエネルギー消費
タイムス住宅新聞 連載「お財布とヒトにやさしい住まいのヒント」|一級建築士 村山 創
本格的な夏を迎え、シャワーを使う機会が増えてきました。毎日の生活の中で当たり前に使っているお湯ですが、実は家庭のエネルギー消費において「給湯」が占める割合は意外と高いことをご存じでしょうか?特に沖縄では、冷房よりも給湯のエネルギー消費が大きくなる傾向があり、給湯設備の選び方が家計に与える影響が非常に大きくなります。
一般的に家庭で使用されている給湯設備にはいくつか種類があり、省エネ性にも大きな差があります。従来型のガス給湯器をはじめ、効率の良い「エコジョーズ(高効率ガス給湯器)」や「エコキュート(ヒートポンプ式電気給湯器)」などが代表的な選択肢です。とくに注意したいのが、築15年以上経過した住宅でよく見られる「電気温水器」です。電気温水器は深夜電力を利用してお湯を沸かす仕組みですが、消費エネルギーが非常に多く、電気代も高くなりがちです。実際に各給湯方式の年間消費エネルギーを比較すると、電気温水器のエネルギー使用量が突出して多いことが一目瞭然です。
これに対して、エコジョーズやエコキュートは熱効率が高く、お湯をつくるために必要なエネルギーが少ないため、光熱費を大きく削減できます。たとえば、エコキュートは空気中の熱を利用してお湯を沸かす「ヒートポンプ技術」を採用することで、従来の電気温水器に比べて約1/4へエネルギー消費を減らすことが可能になります。
こうした背景を踏まえ、政府は「電気温水器からエコキュートへの交換」を推進しており、給湯省エネ2025事業で補助金を用意しています。これを活用すれば、初期費用の負担を抑えつつ、省エネで家計に優しい給湯器へとスムーズに切り替えることが可能です。光熱費の削減だけでなく、CO₂排出量の削減にもつながるため、環境にも優しい選択になります。
また、給湯器の交換だけでなく、より手軽に光熱費を節約する方法としておすすめなのが「節水型シャワーヘッド」への交換です。最近では、多くの製品が販売されていて、快適性を保ちながら30〜50%の水道代・光熱費の削減が期待できます。数千円程度の初期投資で数カ月から1年程度で元が取れるケースもあり、手軽に始められる省エネ対策として人気です。
給湯は毎日の生活に欠かせないものでありながら、工夫次第で家計と環境の両方にやさしい選択が可能です。物価の上昇が予想される中で、「給湯の省エネ」は固定費を下げるための有効な手段になります。ぜひ、この機会にご家庭の給湯設備を見直し、無理なく快適な省エネ生活を実現してください。
※給湯省エネ2025事業:経済産業省資源エネルギー庁